「交番でお金を借りられた」「警察でお金を貸してくれて助かった」といったように警察からお金を借りたとする話は、ネット上を中心にたびたび見られます。
交番や警察でお金を借りる「公衆接遇弁償費」は、本当に困った時や緊急時に助けてくれる制度です。
ただし交番から借りられるケースは限られており、勘違いしたまま大きな期待を持ってお金を借りに行くと期待外れに終わってしまいます。
今回は、交番でお金を借りられるのはどのような場合なのか、条件や金額などを詳しく解説します。
借りられなかった時の対処法もケース別に解説するので、交番で借りる以外の方法も知ってピンチの時に備えましょう。
緊急で困っているなら交番で借りる前に低金利カードローンを利用するのもあり
結論からいくと交番でお金を借りられる制度を使えるのは緊急時のみとなっています。
急ぎなら交番で借りる前に上限金利が低いカードローンを利用するのも一つの手。
借りられる人が限定している公衆接遇弁償費とは異なり、カードローンは審査に通れば自由に借り入れできます。
その反面、初めての借り入れでは最も金利が高い上限金利が適用される点に注意。
金融業者に対して実績がない状態だと、業者としても返済してくれるかわからずリスクを負うため、上限金利が適用されることが多いです。
利用回数を重ねて実績を貯めなければ金利の引き下げは難しいので、すぐに返済できない人は負担が大きくなってしまう可能性も考えられます。
そのため利用時には、なるべく上限金利が低いカードローンを選ぶようにしましょう。
交番でお金を借りる制度「公衆接遇弁償費」は奉仕活動の一部
交番や警察でお金を借りる制度は地域ごとに名前が異なります。
例えば東京都では「公衆接遇弁償費」、大阪や京都では「公衆接遇費」の名称です。
また、群馬県警では制度の取り扱いを始めた理由を以下のように記載しています。
外勤警察官をはじめ警察官が公衆に対する積極的な奉仕を行い、良好な公衆関係を保持
することは、市民警察活動を推進していくうえで最も重要なことである
公衆接遇弁償費は奉仕活動の一部であり、貸付ではあるもののどの自治体でも無利子です。
返済遅延金なども発生しませんが、これは人助けの要素と返済されることが大前提となっているため。
地域によっては、警察官が所持金からお金を出し、返済されなかった時に警察官個人の損失を補填する費用を公衆接遇費としている場合もあります。
交番でお金を借りられる理由は主に2つ
困っているからとりあえず交番でお金を借りようとしても、理由によっては断られてしまう場合もあります。
警察がお金を貸すと認めてくれるのは、以下の2つのケースです。
- 予期せぬことでお金がなくなった人が家に帰るための交通費・通信費
- 救護のため緊急で必要になる費用
上記の理由に当てはまっても、そこまでの経緯次第ではお金を貸してくれない場合もあります。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
交番で家に帰るためのお金を借りる場合、以下のような理由なら貸してくれる可能性が高いです。
- ひったくりや盗難にあった
- 財布を落として所持金がない
電車やバスに乗るための交通費のほか、迎えに来てもらうために公衆電話を使うならその電話代も貸付の対象です。
財布を無くした場合は、同時に遺失物届を提出するなどの手続きも行いましょう。
最近はスマホが充電切れして電車に乗るための電子マネーが使えない、ICカードが壊れたなども貸付理由として認められる場合があります。
いずれの場合も、他にお金を工面する手段がない場合にのみ制度の利用が可能です。
例えば財布とスマホは無くしても、最寄りの駅から利用できる通勤・通学定期券が手元に残っているならお金は借りられません。
所持金が少ない状態で緊急の救護にあたる場合、借用書を書くよりも先にお金を借りられ、必要な処置を行うことが優先されます。
例えば以下のようなケースでの出費は、その対象となるでしょう。
- ケガ人の止血のためのタオル購入
- 熱中症の疑いがある人を救護するための保冷剤や飲料の購入
- 迷子を保護・救護した際にかかる費用
上記のような人命に関わる事以外にも、緊急性が認められればお金を貸す対象となります。
なお、公衆接遇弁償費の制度は各自治体の警察で定められた規則や運営方針によるもので、法律で貸付を義務づけるものではありません。
いずれの場合でも明確に貸付の基準が定められているわけではなく、その時に応対した警察官次第で可否が決まります。
警察からお金を借りられる場所は交番以外にもある
公衆接遇弁償費は警察からお金を借りる制度で、交番や警察署以外でも警察官がいる所ならお金を借りられる可能性があります。
警察からお金を借りられる場所をまとめたので、近くなら利用を検討してみてください。
対応可能時間(目安) | 概要 | |
---|---|---|
警察署 | 24時間 | |
交番 | 24時間 | 複数の警察官が交代で勤務しているので、夜間や早朝でも原則として対応可能 |
駐在所 | 原則日中のみ ※休日がある駐在所もある |
山間部などにあり、警察官は原則1人しかいない |
鉄道警察隊 | 24時間 | 駅構内に拠点をおき、見回り・見張りなどもしているので見かけることが多い |
運転免許試験場 | 8:30~16:30(東京都の場合) | 運転免許取得や更新の際に行く施設で、開場時間・窓口受付時間は施設により異なる |
地域安全センター | 原則8:30~17:15 | 空き交番を利用した施設で、警察官OBである地域安全サポーターが日中のみ在所 |
警ら用無線自動車(パトカーや白バイ) | – | 巡回パトロール、検問、取り締まりで駐車中なら声をかけやすい |
繁華街であれば、とりあえず付近の主要駅を目指してみましょう。
交番は駅出口付近にあることが多く、比較的大きい駅の構内には鉄道警察隊が常駐しています。
すべての都道府県に制度があるわけではない
公衆接遇弁償費にあたる制度は各自治体の警察にあるわけではなく、お金を貸せると公表している自治体は少ないです。
調べてみたところ、以下の都道府県では貸付制度が存在していました。
制度名称 | |
---|---|
東京都 | 公衆接遇弁償費 |
大阪府 | 公衆接遇費 |
京都府 | 公衆接遇費 |
北海道 | 公的接遇費 |
群馬県 | 公衆接遇費 |
山梨県 | 駐在所公衆接遇費、交番等公衆接遇費 |
宮城県 | 応急措置費 |
岩手県 | 公衆接遇費 |
石川県 | 公衆接遇費 |
山口県 | 公衆接遇費 |
熊本県 | 公衆接遇金 |
鹿児島県 | 公衆接遇金 |
自治体によっては、警察内で予算化されている公衆接遇費は交番や駐在所で出すお茶・お菓子代を指すケースもあります。
また「困っている人にお金を貸す制度」ではなく「市民にお金を貸して返済してもらえない警察官への補償に関する制度」であることも少なくありません。
明確にお金を貸せると名言している都道府県警は半数以下ですが、実際には借りられた人もいるので、ピンチの時はダメ元でも一度聞いてみてください。
借りられる金額は1,000円程度まで
警察から借りられる金額は自治体により異なり、限度額や設定方法もさまざまです。
例えば北海道では駐在所1カ所あたり年間2万円が上限なので、予算を使い切ったあとであれば断られる可能性があります。
一方、京都では警察官がポケットマネーで立て替えたお金が返済されなかった場合、京都府警が補償する限度額は1万円です。
1件あたりの金額を定めていない自治体が多いですが、東京都や群馬県では原則として上限1,000円です。
公共の交通網が発達した地域であれば、警察から借りられる限度額の目安は1,000円程度と考えておくとよいでしょう。
ただし、個別の事情に合わせて融通がきき、東京都では責任者の許可を得られれば1,000円以上の貸付も可能です。
警察からお金を借りる手続きの流れを解説
たとえ1,000円以下の少額であっても、貸付であることには変わりなく所定の手続きが必要です。
緊急性が高いとイレギュラーも発生しますが、ここでは基本的な手続きの流れを解説します。
お金が必要な理由を正直に説明する
所持金が無くなってしまい、緊急でお金が必要な理由を説明しましょう。
他にお金を得たり自宅まで帰れたりする手段がなく、警察でお金を借りる以外に方法がない場合のみ手続きが進められます。
他の方法で解決できないかと提案される可能性は高いですが、お金が必要な理由はごまかさず正直に話してください。
嘘の理由でお金を借りようとしても、いきさつを聞かれるうちにバレてしまえば「お金をだまし取ろうとした」と疑いをかけられ面倒なことになってしまいます。
借受願書に必要事項を記入・押印する
お金を借りられると決まったら、借受願書に必要事項を記入します。
書類の形式は全国で統一されているわけではありませんが、名前や住所、電話番号、生年月日などを書き、押印または指印するのが一般的です。
手続きの際、身分証明書の提示を求められる場合がありますが、財布やカバンごと一緒に紛失していれば必要ありません。
他にも収支明細簿の記入や返済時に必要な返済書の発行など、どんなに少額な借り入れでも規定通りの手続きを行います。
財布を無くした場合は遺失届も提出
財布やカバンを無くしてしまったら、お金を借りる手続きと同時に遺失届(遺失物届)も提出するのがおすすめです。
遺失届には日時や場所の他、無くした物の特徴や中身、お金が入っていたならおおよその金額も記入します。
提出しておけば、もし拾得物として特徴が似たものが届いた時に警察が連絡してくれるので、手元に戻ってくる可能性を高められます。
遺失物届を提出せず、人知れず無くした財布が警察に届けられていたら、3カ月経過すると所有権を無くしてしまうので注意しましょう。
なお、警察に届けられた落とし物はWebから検索できるので、特徴がうまく伝えられたか心配な人は公開情報もチェックしてみてください。
警察庁では、以下のサイトで各都道府県別で遺失物を公表しています。
また、公共交通機関に忘れた・落とした可能性がある場合は、警察よりも先に各社の遺失物センターに問い合わせたほうが早い場合もあります。
関東地方なら警視庁の以下のサイトに問い合わせ窓口が載っているので、無くした場所に見当がついている人は利用してみてください。
警視庁 鉄道関係遺失物のJR取りまとめ駅一覧表
私鉄等の拾得物取りまとめ駅一覧表
また、無くした財布にキャッシュカードやクレジットカードが入っていた場合は、早急に停止手続きをとって悪用されるのを防いでください。
借りるお金を受け取り返済書を保管する
一通りの手続きが完了したら、申請した額のお金と返済書を渡されます。
返済書は紛失しないよう、お金を返す時まで大切にとっておいてください。
金額に関わらずお金は借りたものであり返済が必要で、警察だから人助けして当然と思わずに誠意を持って対応しましょう。
交番で借りたお金は返済書と一緒に返しに行くのが基本
借りたお金は、渡された返済書と一緒に借りた場所へ返しに行きます。
もし紛失したのが旅行先で現地まで行くのが難しい場合は、近くの警察署や交番、パトカーにも返済可能です。
もし別の場所で返済した場合は、返済の前に貸付した警察署や交番に事実確認の電話を行い、明細簿の更新も同時に行います。
返済書を紛失してしまっていたら、改めて返済書を記入してお金を貸した警察署への照会が必要です。
手続きが多くなってしまうだけでなく、時間も余計にかかるので最初に渡された返済書は忘れないよう持参しましょう。
領収書が必要な場合は発行に対応してくれます。
交番で借りたお金を返さないと詐欺罪に問われる場合がある
公衆接遇弁償費は、銀行や消費者金融からお金を借りるのとは違って利子が発生せず明確な返済期日が定められていません。
また、額も1,000円以下と少額なケースがほとんどなのでつい返済について軽く考えがちです。
それでも、返す前提で書類も作って借りたお金なので、返済せず放置していると「借りるフリをしてお金をだまし取った」として詐欺罪に問われる場合も。
何度も公衆接遇費を利用して返済しないなど、悪質だと判断されれば逮捕される可能性もあります。
相手は警察なので、小手先のごまかしは通用しません。
返し方がよく分からない場合は借りた時に詳しく聞いてメモをとる、警察署に電話して聞いてみるなど、家に帰れたら確実に返済できるよう準備しておきましょう。
交番でお金を借りたい場合の注意点
「交番でお金を借りられるって聞いたのに貸してくれなかった」と憤る口コミはネット上でも見られますが、決して警察がケチだからという理由ではありません。
公衆接遇弁済費は使える用途も予算も限られており、お金を貸してもらえるのは条件が揃った人だけです。
ここでは交番にお金を借りたい時に注意したい4つのポイントについて解説します。
買い物やギャンブルでの散財が原因だと借りられない
公衆接遇弁済費制度の対象となるのは、紛失や盗難によりお金がなくなったか、緊急を要する救護のための費用です。
実際、お金の貸付にあたっては制度要綱に以下のような注意書きを記載する自治体もあります。
被接遇者の心情をよく理解して行うことは当然であるが、願い出が単に、交通費等に該
当するからということのみで安易に所持金を支出して接遇するのではなく、他の方法によ
る措置が困難な場合に限り応じるようにすること。引用元:京都府警
公衆接遇に当たつて金銭を支出するときは、公衆の申し出等により安易に支出す
ることなく、基準に基づいた支出をすること。引用元:群馬県警
借受願書にはお金を貸す理由を書かなくてはならず、責任者の許可も必要なため規定の理由以外での貸付は原則認められません。
もしお金がなくなった理由が買い物のしすぎやギャンブル、遊興費であれば、困っていてもお金を貸してくれる可能性は極めて低いです。
また、散財により所持金がなくなったのなら、手元には財布があるはずでキャッシュカードやクレジットカードを使うよう促されます。
未成年の場合は親権者への連絡が必要
お金を借りる一連の手続きは「契約」にあたるので、18歳未満の未成年者の場合は原則として親の同意が必要です。
そのため、お金を貸す前に必ず親に連絡がいくため、内緒で借りることはできず居場所もバレます。
未成年の場合、お金を持っていなくても親に電話すれば高い確率で迎えに来てくれるため、お金を貸さずに済むというのも連絡が必要な理由の一つです。
他に優先すべき解決方法があると利用を見送られる
警察では、お金を貸すのは最終手段として考えています。
家族でも友人でも、迎えに来てくれる人やお金を出してくれそうな人がいれば、まずはその人を頼るようにとすぐにお金は貸してくれません。
また、スマホ決済やICカードを利用して家まで帰れそうな場合も同様で、そう簡単には「貸しましょう」とはならないと考えておいてください。
特に、スマホが手元に残っていると連絡手段もなんらかの支払い手段もあることになるので、貸付にはつながりにくいです。
公衆接遇弁償費が不足している場合がある
全国の公衆接遇弁済費の中には、先ほど一覧で紹介した北海道のようにあらかじめ予算組みされ総利用額が決まっている場合があります。
たまたまその月の利用者が多かったり、先に利用した人が高額な貸付を受けていたりして予算が尽きてしまうと、理由が正当でもお金を貸してもらえません。
財布を盗まれた場合でも、交番に行けば100%お金を貸してくれるとは限らないため「借りられたらラッキー」くらいに考えておきましょう。
公衆接遇弁済費は、人助けのためにポケットマネーから支出した警察官への補償制度も兼ねている自治体もあります。
中には警察官が個人的に事情を汲んで、例外的にポケットマネーからお金を貸してくれるケースも。
善意からの行動であり、たまたまポケットマネーに余裕があるからできることなので、断られる可能性も十分にあります。
そもそもはっきりとした制度自体がない自治体も多いので「貸してくれないからあの警察はダメ」などとSNS上で拡散しないようにしてくださいね。
手元に財布がない時のケース別6つの解決方法
警察からお金を借りるのは最終手段であり、借りられる金額も1,000円程度とさほど高額ではありません。
それでも手元に財布がないとできることは限られており、いざその場面になったらどうしていいか分からなくなるものです。
もし自分でなんとか解決するとしたら、どのような方法があるのでしょうか。
ケース別に、6つの解決方法について説明します。
友人・家族を頼って借りる
最も手っ取り早いのが、友人や家族に頼る方法です。
これから待ち合わせ場所に向かうなら、事情を説明して交通費などを出してもらえないかお願いしてみましょう。
スマホが手元にあるなら、迎えに来てもらったり財布を持ってきてもらったりとすぐに解決できる可能性があります。
ただし、警察と同様に返済はきっちり行いましょう。
親しい間柄であるほど、金銭の貸し借りによるトラブルは大きくなりがちです。
時間が経つと忘れそうな人は、現金は無くてもQRコード決済が利用できるなら個人間送金により手早くお金を返せます。
PayPayや楽天Pay、d払いなどさまざまな決済で利用可能なので、返済方法の一つとして覚えておくと便利です。
タクシーを利用して自宅に帰って現金を確保する
飛行機や新幹線での移動が必要な距離ではないなら、タクシーを利用して自宅まで帰るのもおすすめです。
タクシーは料金を支払うのが目的地に到着後なので、自宅に帰れば支払い手段がある人、同居家族が支払いをしてくれる人が利用できます。
料金は地域や会社によって異なり、例えば東京23区内の料金目安は以下の通りです。
- 初乗り運賃:410円(1,052mまで)
- 加算:233mごとに80円
- 深夜早朝:22時~5時まで2割増
- 長距離移動:9,000円を超える金額について1割引
※料金参照元:一般社団法人東京都個人タクシー協会
例えば、家までの距離が10kmなら基本料金は約3,500円です。
警察で借りられる1,000円程度におさめるなら、自宅まで2.6km程度まで他の手段で移動する必要があります。
公共の交通機関よりは割高になりますが、現在の所持金がなくても確実に自宅に帰れる点では安心感があります。
キャッシュレス決済を駆使して現金の支払いを避ける
財布やカバンは無くしたけどスマホは持っている場合、モバイルSuicaアプリを利用していれば登録済クレジットカードで運賃が支払えます。
SuicaはJRE POINTを電子マネーとして利用できるので、使えるポイントはどんどん利用しましょう。
PayPayやd払いなどのQRコード決済は電車の運賃に対応しておらず、切符を取り扱う金券ショップも支払いは現金のみとしている場合がほとんどです。
ただし、JR西日本の高速バスではQRコード決済が利用できるなど、他の移動手段なら選択肢に入ります。
西日本ジェイアールバス株式会社は、決済手段の多様化に対応し、大阪・京都・三宮の各バスチケットセンターでの高速バス乗車券などの購入時に、これまでのお支払い方法(現金・クレジットカード・電子マネー[交通系ICカード])に加えて、「LINE Pay」、「PayPay」、「d払い」の国内スマホ決済サービスの取り扱いを開始いたします。
引用元:西日本JRバス株式会社
この他、京急バスや大阪バスでもQRコード決済支払いへの対応を始めているので、電車にこだわらずさまざまな交通手段を検討してみてください。
スマホの充電切れでピンチなら充電スポットに行く
スマホの充電切れで連絡手段もなく困っているなら、まずは充電を復活させて家に帰る手段を増やしましょう。
スマホの充電は、携帯ショップに行くのが最も手っ取り早いです。
店頭に充電スタンドが設置されていたり、店頭スタッフに頼んだりといずれも無料でスマホの充電ができます。
また、行けば確実にあるとは限りませんが、ドン・キホーテには無料の携帯充電サービスがあって便利です。
休憩も兼ねたいなら、タリーズコーヒーでは400店舗以上で充電設備を整えており、支払いは交通系ICカードや各種電子マネーが利用できます。
スマホが復活すれば電話やLINEなどで連絡できるだけでなく、先ほど紹介したキャッシュレス決済で家に帰る手段も選択可能です。
えきねっとなどを利用してオンラインで切符を購入する
会員登録・クレジットカード登録済の切符購入サイトがあるなら、券売機や窓口経由ではなくネット経由で切符が購入できます。
例えばJR東日本には「えきねっと」、JR西日本には「お出かけネット」があり、特急や新幹線チケットのほかレンタカーの予約も可能です。
普通電車の切符は販売していないため、ある適度長い距離の移動が必要な人に向いています。
駅員さんに着駅清算を相談してみる
切符も一緒に盗まれた、買っておいた切符をなくした場合、基本的には買いなおしが必要です。
紛失再発行用の切符を購入後、もしなくした切符が1年以内に見つかれば手数料を差し引いてお金は差し戻されます。
同じ切符を買うお金がないなら「着駅清算」により運賃を後日に後払いできるか駅員さんに相談してみましょう。
全くお金がない場合は利用できませんが、ひと駅分の切符を購入できれば後日支払う旨の誓約書を記入して、目的地まで後払いで乗車できる場合があります。
状況によっては利用できない、警察に行ってと言われるかもしれませんが、一度状況を説明して解決方法を探ってみてもよいでしょう。
生活費が足りない場合は交番以外の方法を検討
交番で貸してくれるのは、あくまで緊急で必要な交通費や救助費用などで、生活費が目的ではありません。
電車賃が払えなくてバイトにも行けない、明日の分の生活費がないなどの場合は、警察でお金を借りるより他の貸付制度が向いています。
数万円以上借りられる方法が多数あるので、融資までのスピードや審査の有無など優先したいポイントを絞って手段を選びましょう。
緊急小口資金は原則最大10万円
緊急小口資金は、厚生労働省が困窮世帯向けに貸付を行う「生活福祉資金貸付制度」のうちの一つです。
一時的な生活困窮を助けるための貸付で、最大で10万円(新型コロナが原因であれば特例で20万円)を無利子で借りられます。
利用対象は低所得世帯などに限定され、自立支援相談を受けて就職や生活再建のための活動を行うことが前提です。
「緊急」と名前はついていますが即日融資ではなく、例えば神奈川県では申し込みからお金が振り込まれるまで2週間を目安としています。
申し込めば誰でも利用できるわけではなく、困窮具合や返済見込みがあるかどうかなど審査に通過しなくてはなりません。
今すぐ使いたいお金を借りたい場合は、このあと紹介する3つの方法のいずれかがおすすめです。
質屋でブランド品・貴金属を質入れする
大切にとっておいてある貴金属や高級ブランドアイテムで、高値が期待できるものであれば質入れでお金を借りられます。
質入れしたアイテムの査定額に応じたお金が借りられ、買い取りと違ってお金を完済すればアイテムが戻ってくるのも大きなポイント。
行われるのはアイテムの査定と本人確認書類の提出くらいで、審査なしで査定後すぐに借入可能です。
事情があってクレジットカードやローンの審査に通らない人でも借りられるので、家に高額査定が期待できる物がないか探してみましょう。
なお、質屋の利用は原則として18歳未満は認められておらず、できたとしても親権者の同伴が必要とする場合がほとんどです。
QRコード決済などの後払い機能を使う
クレジットカードを持っていれば決済を翌月以降にまわせますが、現金払いだとそうはいきません。
食費など日常の買い物に使うお金が必要なら、後払い機能付きの支払い方法で現状をしのぐことはできます。
来月には資金繰りが整えられることが前提ですが、例えばQRコード決済や後払いアプリなら審査無しですぐに利用をはじめられるものもあり便利です。
後払いできる決済手段は、例えば以下のようなアプリやサービスがあります。
- メルペイスマート払い
- バンドルカード
- Paidy
このほか、利用料金を携帯料金と一緒に支払う「キャリア決済」など、スマホを持っていれば何かしらの支払い手段が得られます。
大手消費者金融を利用して借り入れをする
すぐにでも現金が必要なのであれば、大手消費者金融での借り入れがおすすめです。
希望額が50万円以内であれば、原則として運転免許証など本人確認書類のみで審査に臨めます。
最も大きな申込条件は安定収入があることで、パートやアルバイトでも利用可能です。
消費者金融といえば、多額の利息が発生するイメージを持つ人もいるかもしれませんが、計画的な利用を心がければ雪だるま式に膨らむことはありません。
また、利用開始当初の無利息期間を利用して短期間で完済すれば、実質無利子で利用を終えることも可能です。
Web完結申込やカードレス・郵送物無しなどに対応していれば、周囲にバレる可能性も最小限にできます。
公式サイト | https://cyber.promise.co.jp/APA01X/APA01X01 |
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金利 | 4.5~17.8% |
無利息期間 | 初回利用の翌日から30日間(※) |
融資までの最短時間 | 25分 |
※無利息期間を適用するにはメールアドレス登録とWeb明細利用の登録が必要です。
土日や祝日でも即日融資が可能なプロミスは、申し込みから最短25分で融資可能と急ぎの人にも対応可能です。
審査に対応しているのは通常21時までなので、20時頃までに申し込みできれば夜間でも即日融資の可能性が十分にあります。
すぐに現金が必要なら、セブン-イレブンやローソンでスマホATMを利用するのが便利。
振込融資は、依頼から振込まで最短10秒と利便性の高さが魅力です。
公式サイト | https://www.aiful.co.jp/ |
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金利 | 3.0%~18.0% |
無利息期間 | 契約の翌日から30日間 |
融資までの最短時間 | 最短25分(※) |
※Web申込の場合
※お申込の状況によってはご希望にそえない場合がございます。
アイフルは、審査で勤務先への電話は原則なしとしているのが最大の特徴で、融資までの時間も最短25分とスピーディーです。
急ぎの人は、Web申込と電話を組み合わせれば優先して審査してもらえます。
カードレスで借り入れ・返済ができるのはもちろん、一見するとアイフルとは分からないアプリアイコンなどバレずに借りたい人におすすめです。
交番でお金を借りるのは緊急時のみ!どうにもならない時は頼ろう
交番や警察では、サイフの紛失や盗難により所持金が無くなった人への最低限の交通費、救護費用などを貸してくれる公衆接遇弁済費があります。
金額は1,000円程度が目安で、他に方法がない場合にのみしか利用できないので交番にお金を借りに行くのは最終手段だと考えておきましょう。
現在は、スマホを駆使すれば何らかの形でお金が工面できる可能性が高いです。
まずは利用できる電子マネーや決済手段を探し、ないなら状況に応じた借りる方法を検討するなど、交番で借りる以外にもさまざまな解決方法を候補にあげましょう。